セミナー

本日、研究室の関連でセミナーがありました。
で、同じ研究室のS君が本日の担当にかかっていたのでその発表を聞いてました。


このセミナーは基本的に文献紹介ということで、まぁ、自分の研究に関係あるだろうというような書籍なり論文なりを軽く紹介・説明して、そのあとその内容に関して話し合うというような感じです。


で、S君が今回紹介した文献は
アラン氏の"Computers, Networks and Education"
(URL:http://www.squeakland.org/school/HTML/sci_amer_article/sci_amer_01.html
でした。


基本的に文献を殆ど読まない(卒論の際にまじめに読んだ論文は2つくらい)ので、アラン氏の考え方がどういうものかをよく理解するうえで重要だろうと考え、じっくり聞き、読んでみました。

糖衣錠

"A related idea is that education is a bitter pill that can be made palatable only by sugarcoating-a view that misses the deep joy brought by learning itself. "


アラン氏は教育における概念の誤解として上記のようなことが記されていました。
・・・で、思いっきりテンションが下がりました。


私が今取り組んでいる内容はSqueak(Tweakになるかもしれませんが)の簡単化です。以前、アラン氏にその一例としてのアニメーションの簡易化のモデルを提示し、それに関して非常にきついお言葉をいただいたことがありますが、*1そのお言葉の根本にはこういう考え方があったのでしょう。


しかし、今更自分の研究の方針を根本から変える気はありませんし・・・ということで凹んだ訳です。
が、まぁよくよく考えてみると、糖衣錠というものはそもそもは大人のものではなく子供、しかも小さな子供用です。子供にとっては苦い薬を我慢させることを覚えさせることよりも、第一に薬を飲んでもらって悪いところを治すというのが重要なのではないでしょうか?ということは、自分の研究はSqueakユーザー全般を対象にするというよりも「初等教育における」とかなんとか枕詞をつけてしまえば大義名分が立つかもしれません。小学生に集合が云々、音波が云々とかいう話しても意味不明で混乱するだけですからね。


とか考えて開き直りました。

先見の明

・・・にしても、この文が'91年に書かれたとはまったく持って信じ難いです。なにせ、インターネットが一般に広がる前から「広域ネットワーク」「個人レベルでのネットワークの普及」「ネットワーク化されたコンピュータ」のような概念が普通に出てくるんですから・・・。
'91年といえば、自分は・・・小3かな?
ネットワークどころかパソコン自体、DosとかかろうじてWindowsとか、まだMacが幅を利かせてたとか・・・
実質名義だけとはいえ、恐ろしい方がBossなんだなぁ〜とつくづく実感しました。

*1:id:daina:20050627 参照